【トップダウンフラット型組織】将軍と武士が理想の組織?裸の王様と平民の集団になってない?

トップダウンフラット型組織

日本の多くの企業が陥ってしまう意思決定に時間がかかる組織や階段のように1段ずつ上がり下がりする回りくどい意思疎通スタイルの組織に疲労していませんか?

 

そのような組織と対極に位置するのが1人の王様と精鋭の戦士で構成されるトップダウンフラット型組織です。
【トップダウンフラット】
意思決定は各チームの責任者1人の仕事と定義され、その意思決定に基づき個人がそれぞれの仕事を独立して遂行する組織

トップダウンフラット型の仕組み

今回は、グローバル組織力診断で表示される結果の一つ、トップダウンフラット型を紹介します。

 

ただトップダウンフラット型と言われてもあまりピンとこない人のほうが多いと思います。
まずは、トップダウンとフラットという2つの言葉をそれぞれ説明していきます。

トップダウン

トップダウンとは、意思決定が1人の人間によって下されることを言います。

 

これは、1人の人間が決断するからと言って決して「独裁的」でも「ワンマン」なわけではありません。
そして下の意見を聞かないわけでも、相談をしないわけでもありません。

 

トップダウンは、自分の組織やチームで意思決定者が一人定義されており、その人が意思決定をする責任があることが明確になっているということです。

 

逆に、合意形成の意思決定の場合は、複数の人が同意をすることです。
もし、プロジェクトの方向性等を会議で複数人が話し合って決めている(出席者が同意すること=決定)のであれば合意形成型といえます。

 

ボトムアップの合意形成の場合は、下の人間が計画書等を作り、上の人間の「同意」を得るまで下の人間が修正していくスタイルです。
そのような組織であれば計画作成も責任者ではなく周囲の人間や、合意形成を担当する複数人の内の一人が対応することになります。
これは、日本の企業で多く存在する意思決定のプロセスです。

 

もしも自分の上位者が自らスケジュールを作成し、そのまま周囲に決定事項として提示しているのであればその人はトップダウン指向です。
もしその人がそのスケジュールを事前に関係者に確認していれば、周囲を気に掛けるリーダーであり、そうでなく現場の実現性を確認してこなければ傲慢なボスで、現場は常に疲労しているかもしれません。
そのあたりは意思決定者のテクニックにもよりますが、もしリーダーが自ら計画を検討し、決定しているのであればトップダウンのアプローチを採用しています。

 

つまるところ、トップダウンとは意思決定者の○○さんがOK/承認/決断をしなければ前に進まない組織です。

フラット

フラットな組織では社内に階層が少なく、会社の代表と一般社員が近い距離で会話できる組織です。
フラットな組織の意思決定者は話しかけられやすいような雰囲気を作るよう努力しているはずです。日本では特に意図してフラットな組織作りを心掛けない限り、学校での学年や部活での年功序列の名残からピラミッド型になってしまいます。

 

MEMO
日本やアジアでは、「先生の言うことには従う」ことが当たり前のように教えられ育ちます。一方で私の妹がいるフィンランドでは先生と生徒は対等な関係という考えをもっています。つまり先生は生徒に何も強要することはできません。これは同時に生徒(子ども)が自身の振る舞いに責任を持つ必要があることも意味します。

フラットな組織は社員が自由に働けるというように感じますが、そうであるがゆえに個人が自分の仕事で結果を残せなければクビや昇進できないリスクも大きいです。

つまりフラットな組織では、新入社員であっても独立して自分に与えられた責任を果たす必要があります。
ピラミッド型との違いとして、上司に気を使う必要性が少ない代わりに、仕事のスキルや知識は自分が主体的にインプットし、結果を残さなければ評価されません。
ピラミッド型で上司が目標の数字や売上、スケジュール等を管理している場合に比べて、フラット型は自分が管理し達成することを求められるので結果へコミットするためのストレスは高いです。
ピラミッド
  • 人間関係によるストレス =
  • 仕事達成のプレッシャー =
フラット
  • 人間関係によるストレス =
  • 仕事達成のプレッシャー =

新入社員に多くの研修時間を与え、OJTという期間を設けることは、短期的な成果を求めず長期間にわたって上司の指導を受けることで上司と部下の上下関係が作られます。これは自然とピラミッド型の人材育成につながっていると言えます。

トップダウンフラット

ここまでで、トップダウンとフラットの組織を説明しました。
これら2つの組織の要素を持つ組織がトップダウンフラット型組織です。
意思決定は各チームの責任者1人の仕事と定義され、その意思決定に基づき個人がそれぞれの仕事を独立して遂行する組織
ではこのようなトップダウンのチームで意思決定権をもたない人は、自分のアイデアや対応すべきだが他の人に認識されていない課題があった場合にどうすればいいのでしょうか?

 

それには自分が小タスクのリーダーになることを意思決定者に認めてもらう必要があります。
「トップダウン」というのは明確に誰が何に対し意思決定できるのかが定義されています。そうでなければあいまいになってしまい、合意形成型に向かうからです。
そのため、もし自分にアイデアがありそれを進めたいのであればそのアイデアを意思決定者にプレゼン(発表)し、承認をえることで自分をそのアイデアの責任者にしてもらうという動きが必要です。
特にフラットな組織の場合は、上下関係が明確に存在しないので、自らが場合によっては社長等の最終意思決定者にコンタクトを取り、そのアイデアを認めてもらう積極的な行動が求められます。
MEMO
最近流行のオンラインサロンはトップダウンフラット型に近いです。
サロンオーナーという1人の意思決定者に、サロン参加者が全員フラットで上下関係なく所属しています。
もしサロンオーナーが何かの新しいプロジェクトやチームを立ち上げる時には、参加者の中から自らその能力があることを証明し立候補していくことでそのプロジェクトのリーダーになることができます。
そのリーダーには、そのプロジェクトを遂行するにあたっての意思決定権が与えられます。
また、フラット型は個人が独立し自分のタスクを受け持っているため、主体的に動けない人間が組織内にいる場合は、生産性が低くなってしまいます。
管理コストがかからない分、自分の部下の仕事の予実を定義していなければ仕事をしない状態で1日が過ぎてしまっているというのもあり得ます。

 

オンラインサロン内でも、メンバーの人は自ら動かなければ何も起きない(他の人の行動を眺めるだけになる)という結果となります。
トップダウンフラット型の特徴
  • 上下関係があまりなく、個人が独立している
  • 意思決定はトップの責任
  • 実行スピードが早い
  • 管理不届きでの組織分裂

日本の大企業でトップダウンフラット型は少ない

日本の大企業は多くの場合でジョブローテーション制度をとっており、特定の分野で何十年経験している人よりも複数の分野を転々とした人が多くなります。
そのため、数年に一度、あらためて一から学び直すという経験をしています。

 

これによって、スキルの幅が広がる、視野が広がる、新しい環境でリフレッシュできる、どんな分野でも対応できるマネジメント力がつく等のメリットがあります。
一方で特定の分野であれば一人でプロジェクト回せますというタイプや、自分の組織を形成してリードできますというタイプが少なくなります。
そして日本全体が上下関係が色濃く残った国であるため、トップダウンフラット型は必然と少なくなってきてしまいます。

 

ただ、昨今ではベンチャー企業等において、社長が強く組織の雰囲気もフランクで全員が専門性をもって独立して働いているような企業も取りざたされているので今後増加する可能性はあります。
SNSによるインフルエンサーが増える中で、より個人が独立するようになり、そしてもっとカジュアルな人間関係が許容される社会や専門性や技術者がより貴重と見なされるようになれば、少しずつ日本にもトップダウンフラット型が増えていくと思っています。

さいごに

トップダウンフラット型組織のイメージはタイトルのように、
将軍と精鋭武士のような、類まれなる戦略作りや未来を見る力のあるリーダーとそれを支える実力ある人の集団です。

 

また場合によっては、裸の王様と平民のように単純にわがままで周りが見えない独裁者と、力のない平民が集まる集団かもしれません。

 

トップダウンフラット型組織の形成を望むリーダーは、メンバーに対し自身の戦略や先見の明を理解してもらう必要があり、また各メンバーを信頼し裁量を与える必要があります。
トップダウンフラット型組織への参加を求めるメンバーは、自分の実力を相手に証明する必要があります。また相手が求めることを明確にくみ取って言語化し、その期待を継続して越えていく結果を残す必要があります。
グローバル組織力診断では自分がどのような組織を指向しているかを明らかにすることができます。
まだ試していない方は是非この機会にどうぞ。

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