転職サイトdodaによると、2017年の20代の平均年収は346万円らしい。月収29万円、手取りだと25万円くらいだろうか。厳しい世の中です。
このエントリは20代で日系企業に勤めながらも年収1000万越えを果たした人間が自分含め周りに複数人いる私が少し下世話なキャリア戦略を考えてみるものです。
話の方向性としては、①海外ポジションを手に入れろ。そのために②錯覚資産を作れという2つのポイントに絞られます。
1000万円を稼ぐ人たちの実態
最近Twitterで駐在時の年収が盛り上がり、皆さんいい生活してるなと思わされました。
例えば商社アカウントで1万2千フォロワーを抱えるイシコさんは20台前半で1500万円。
他の同年代が月収20万程度で慎ましく暮らしているところ、その6倍以上の125万円を稼ぐのが総合商社みたいです。
僕も20代前半で駐在したけど、年収は1500万(手当込)くらいあったし、家賃は当然会社持ち、運転手付きの生活をしたので、帰国後のギャップに苦労しました。
海外駐在行ったら年間500万〜1000万円くらいの貯金はできるんじゃないかなと。 https://t.co/V7IwNUjbfK
— イシコ (@newsalaryman_21) November 23, 2018
欧州駐在の方で1200万円。
お勤め先は存じませんが、家賃、車等が会社持ちとのことで毎日の生活費くらいしかお金かからないという圧巻の状態です。普通に暮らせば500万円くらいは貯金できそうです。
アラサー独身の欧州駐在員です。額面1200万、手取り850万。家賃、車、ガソリン、携帯は会社持ちなので支出も少なく金がどんどん貯まる。
国内給与
2,159,303円(179,940円 x 12)
2,334,000円(賞与2回計)
合計4,493,303円海外給与
59,115.48€(4,926.29€ x 12)
合計7,575,057円 https://t.co/LRdRLWXElM— みやび (@JlT3EajoVs8HKzt) November 24, 2018
アメリカに駐在されていたへらじかさんは、税引き前で1883万円とのこと。200万円ほどは日本口座に入るとのことなので4年働けば子どもが2人いても1000万円貯金できるというのは夢があります。
(へらじかさんは30代前半とのことで、20代ではありません)
海外駐在員の年収の話が盛り上がりそうなのでリアルな数字を。
2017年のアメリカで税引前1883万円、手取り1096万円。
ここから家賃・光熱費・車の維持費や子供の保育園代の固定費を除くと残るのは500万円程度。
200万円は日本口座に入り。300万円から食費や諸々を出します。これがメーカー駐在員。 https://t.co/LK9zBnx9cV
— 獣になれないへらじか@海外マーケ (@moose_fukui) November 23, 2018
このように20代で駐在の切符を手に入れれば、年収が1000万円越えするだけでなく、会社から広いアパートや車が支給されることが多いです。
関西のMARCHである関関同立出身の私がアメリカにいた際は、日本の3倍の広さの新築アパートに住み、プール付き、ジム付き、スターバックスのコーヒーが飲み放題でした。
車も会社から支給され、通勤時間は20分で、余裕のある生活を送ることができました。
この駐在というポジション、もちろん給料や生活水準の向上にもいいんですが、仕事で得られる新しい経験や履歴書への泊、新しい人達とのつながり、異文化への視野の広がりといった多くの点で自分の力と市場価値をあげてくれます。
海外駐在を狙え
20代で年収1千万円稼ぎたければ日系企業に入って海外駐在ポジションを狙いに行けが、MARCH卒の若手ビジネスパーソンが他のサラリーマンよりも突き抜けるキャリアの選択肢の一つです。
では、その海外駐在をどのようにして得るのか?というポイントを説明していきます。
業界はBtoBメーカーか専門商社で海外売上比率が高めの企業
英語がすでにビジネスレベルで、実力もあるという自信にあふれる方であれば有名外資や総合商社を狙いに行けばわざわざ駐在などせずとも20代で1000万円は超えます。
しかし、専門的スキルもない、英語もTOEICは勉強しているけどビジネスレベルではないというMARCH卒にとって外資や総合商社は難易度が非常に高いのは世間の常識になってしまっています。
そこでねらい目は海外に現地法人があり、かつ海外売上比率が高いメーカーもしくは専門商社です。
メーカーといっても、BtoCの企業は新卒就活生には人気が高めなので、BtoBの部品メーカーがさらにねらい目です。優れた技術力のある部品メーカーにエンジニアは魅力を感じても営業やマーケティング部門で魅力を感じる学生は当時私の周りには少なかったです。
こういった技術力に支えられて海外で成功し高い利益をはじき出している企業こそが、隠れ優良企業であり、自身のキャリアを飛躍的に高める素地を提供してくれます。
例えば「東洋経済新報」の海外勤務者が多い会社ランキングでは従業員2578人の日本電産が309人の海外勤務者を抱えていたり、住友理工が1798人の従業員の内195人が海外勤務しているということがわかります。
ここで紹介したのは有名企業ですが、こういった海外での事業規模が大きいメーカーであれば、いち早く海外勤務のチャンスが回ってくる可能性が高いです。
特にメーカーであれば、英語人材が不足しているので、英語がある程度できれば海外要員として配属される可能性が高まります。今英語ができなくても内定中に「短期留学×TOEIC勉強」で800点とっておけば、海外フラグを立たせられます。
スキル(市場)×英語を手に入れろ
英語が得意な人は、「英語が使える仕事」を選んでしまうことがあるかもしれませんが、「英語で使える仕事」を選ぶことが重要です。
この「スキル」というのを「市場」という言葉に置き換えてもいいのですが、そのスキルにどれくらい需要があるのか?どれくらい価値があるのか?ということを踏まえて業界や職種を選ぶことが重要になります。
これはキャリア相談を仕事にしている中田さんもTwitterで「市場価値が高い仕事で英語ができる事が有利になる」と発言されています。
旅行業界だと、英語で海外の代理店等とやり取りをすることで英語を使うことになるかもしれませんが、その代理店とのやり取りに必要な専門知識と英語で得られるのは数百万円の売上です。
前述のBtoBメーカーで、例えば重機を一台数億円で販売するための知識とスキルには残念ながら市場価値では勝てません。
(ここではやりがいという定性的な観点は抜きに市場という観点で考えているので悪しからず。)
【就職・転職の語学事例】
年収310万
旅行業界
TOEIC900年収1300万
コンサル業界
TOEIC880同じ年齢、同じ大学、同じゼミの女性。
2人のキャリアの違いは、前者は仕事の選択軸を英語が使えるかで選び、後者は市場価値が高い仕事で英語をできる事が有利になるか
英語を目的にしたか手段にしたか
— 中田潤一@キャリアとチャンコ🍲 (@izulnakata) November 24, 2018
スキルは周囲からの評価で成り立つ
若手で海外駐在を目指すには、「人事評価」が重要となります。
現地法人では圧倒的に社員数が日本本社よりも少なくなるため、1人で動ける人間かどうかは海外駐在における重要な判断ポイントです。
そしてその仕事ができるスキルがあるかどうかは、上司や周囲の人間のイメージによって決まります。
そのため、駐在のチャンスを手に入れるには、社内の評価をこつこつと積み上げていく必要があります。
制度が整っている企業では海外駐在前に研修やテストがあり、現地の孤独な高ストレス環境でも業務を遂行できるのか、家族は現地で馴染めるのか、異文化に適応できるかなどが見られます。
そうでない企業であれば、良くも悪くもつらい状況でも頑張り続けられるかというイメージで選出される可能性があります。
そのどんな状況でもコンスタントに成果をだせるという評価を入社後3年程積み上げればいいのです。
私自身がアメリカに赴任することが決定した際も、現地の社長から私の上司に、海外でもやっていける実力とタフさがあるかという確認が入ったと後から聞きました。
TOEICを錯覚資産として活用する
会社によって異なると思いますが、英語の観点では、TOEICで900点あれば大満足ですが、800点程度取得していればボーダーラインという感覚です。
駐在さえ決まれば、あとは現地で嫌でも勉強することになるので、まずはTOEICで高得点を取得することに絞って英語を学ぶことが回り道に見えて最短距離に繋がります。
これが錯覚資産の働きをします。実際に英語ができるかどうかは置いておいてTOEICで高得点とれるなら海外でも仕事できるという錯覚を与えられます。
私の友人で留学経験なしでTOEIC800点台後半をたたき出した人は最近NativeCampを多用しているそうです。7日間無料なので、興味があれば試してみてください。
実際に海外駐在といっても海外は広いので様々です。
私はアメリカとメキシコに滞在したことがありますが、メキシコで英語を使ってビジネスするのに必要な英語力はアメリカの10分の1未満です。
メキシコでは英語力ではなく、そもそもの意図を正しく理解し伝えるコミュニケーション力が必要でした。
繰り返しになりますが、英語力は高ければ高いほうがいいですが、時間も限られている中でまず達成すべきはTOEICでの高得点です。
そのうえでもし留学経験がなければセブ島での短期留学等を通じて、海外にも滞在したことがありますという経歴をもっておくのが会社を安心させる材料になります。
海外駐在後は日本でも1000万円が実現可能
ここまでで、会社選び、会社内での評価、そしてTOEICという観点で駐在を獲得することで20代で1000万円を越えるキャリアについて説明してきました。
海外駐在というのは、一見狭き門の様に見えますが正しい市場を選び、正しいスキルを身に着ければ難しいものではありません。
また、海外駐在の数年が終われば年収ががたっと落ちると思われるかもしれませんが、海外駐在の経歴、つまり海外でのビジネス経験があれば、転職市場での評価は格段に上がります。
私の周りには海外駐在からそのまま海外の現地企業に転職した方、外資系に転職した方がいらっしゃいますが、海外の経験はキャリアにとってプラスとみられる場合が多く、日本に戻ってきて転職活動をすると駐在時並みの給料を日本でオファーいただけることがあります。
特にやりたいことがわからない、なんとなく海外に行ってみたいと思われている方は、このようなキャリアも一つの参考になれば幸いです。
海外に行ってみて違ったなと思えば帰国して前の職場に戻ればいいですし、海外部門に配属されれば別の拠点を駐在で回っていくということもあります。
駐在先の国が気に入れば現地就職という選択肢があります。
また他の国や業種も経験したいということであれば転職先を探すのもありだと思います。
結論
MARCH卒が20代で1000万円稼ぎたければBtoBメーカーの駐在が狙いどころ。
スキル×英語の組み合わせ、つまり「周囲の評価」×「TOEIC800」で海外駐在を手に入れる。
【転職する前に読むのをおすすめしたい2冊の本】
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